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接待に誘われた時はどうすればよい?沼にハマる前に読んで!

調達・購買初心者のバイヤーにとって、接待を受けるというのはよくある話です。
会社によっては禁止されていたり、コンプライアンスの観点から望ましくないと思われています。

今回は、接待に誘われた時の対応の仕方について、解説をします。
特に誘ってきた方(営業的な心理)についても記述します。

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接待は信念を持って対応せよ

接待への対応は、おそらく調達・購買初心者にとって割と最初の方にやってくる試練かもしれません。
通常のコミュニケーションが取れるようになって3ヶ月〜半年後にはこの対応が必ずやってきます。
ここでいい加減な対応をしてしまうと、後々仕入先とのコミュニケーションがギクシャクしたりします。
しっかりとした信念を持って対応をすべきです。

営業時代の実体験

私は営業を長くやっていたので、誘う方の心理はよく理解しています。
私の営業時代の話をここで紹介します。ちょっとお付き合いください。

私はバイヤーの人を誘って断られたことは一度もありません。100%成功でした。
私が相手していたメーカーさんは、コンプライアンスの観点から接待などは一切禁止されていました。
でも、接待に誘い出すことができました。
ある人は他の人が接待に誘い出すことができなかったにも関わらず、私が人選して選んだメンバーで対応し、二次会まで付き合ってくれました。
またある人は、他の仕入先とは一切お断りをしているけれど、「のりさんならいいよ」と言ってくれ、接待に来てくれました。調子に乗った彼は、休みの日奥さんと二人で、私の家に遊びに来て深夜まで楽しくおしゃべりをしたということもあります。

なぜ他の人が誘い出せなかった人を私が誘い出せたのか、お分かりでしょうか?

私は皆さんご存知のように何も取り柄がないサラリーマンです。
自分でも、人間的な魅力は全然ないと思っています。
でも、接待にバイヤーさんは来てくれました。

それは、私が人間くささをあからさまに出したからです。

調達・購買担当者は基本的に業務的にも負荷が掛かりやすく、何をやっているのか見えない部分があります。
いろんなストレスを感じたり、体も疲れやすくなるでしょう。
そんなとき外部の人と話すのは気分転換になるのです。

そう、私は営業時代に、そこを突いてきました。
ちょっと面白い仕入先の人間として、演じていたのです。
これがうまくハマったのです。
「この人なら、一緒に飲みに行ってもいいかな?」と思わせる努力をしたのです。

元々私はお酒を飲める方ではないし、接待は好きではありません。
でも、自分が誘い出した人と飲むことは楽しみでした。
人間的な魅力をお互いに感じていたからだと思います。

すいません、ちょっと上から目線になってしまいました。(><)

営業さんの心理

私のように人間くささを出したり、演じたりしてそれでバイヤーが楽しんでくれると営業は楽しいものです。
しかし、世の中の営業さんは大方違います。

接待に連れ出すことが目的になっている

本当に若い営業さんに多いのですが、接待に連れ出すことが目的になっています。
きっと上司から言われるんでしょう。「お前も、担当だったらのりさんを接待に誘ってこいよ!」と。
それで別に大して仲良くないけど、私に声を掛けて来る。

当然お断りです

私はこういったアプローチをしてきた営業さんに対しては、
「ごめんね。私はお酒飲めないんですよ。そういうのが好きじゃないんで。」
と断ります。向こうもすぐ引き下がります。
「ダメって言われました」とすぐ報告できますからね。私が実際に発言していますし。
そんな接待、絶対に私はごめんなさいです。私の信念です。

基本的に接待はNG

私は、基本的に接待はNGだと思います。コンプライアンス的にも良くないし、基本的にはグレーゾーンについては踏み込むべきではないと思っています。これは私の信念です。

しかし、例外があります。
先の私の営業時代の実体験に通じるものがありますが、私が魅力的に感じた営業さんとはプライベートでお付き合いをさせて頂いています。

プライベートの付き合いとは

私の定義は、費用を折半する、ということです。
折半と言っても、たいていの場合、営業さんは自腹で払いたくないので会社の経費で落とすため、「今回のお代はこちらで処理しておきます。」と言うんです。
その時に必ず私がキラーセンテンスを唱えます。
「わかった。今回はいいけど、次回はプライベートで私が払うから。折半っていう約束だったから。
それを実行させてくれないと、もう金輪際付き合いしないし、担当を代えて欲しいって上司に言うからね。」
この言葉を聞いた相手のリアクションを観察することが大事です。
この場合2つのパターンに分けられます。

プライベートで付き合える人の見極め方

「今回はいいけど、次回はプライベートで私が払うから。折半っていう約束だったから。
それを実行させてくれないと、もう金輪際付き合いしないし、担当を代えて欲しいって上司に言うからね。」
と私が言ったあとのリアクション。

ごまかした=ダメ人間

ただ会社の金で飲みたかっただけの人です。百発百中、私を接待したという実績ができたことで満足。
絶対に次も誘ってきますね。そもそも私がその言葉を発したことすら覚えていないことが多い。
私はこの人とは二度と行きません。行きたくない。

意図を組んでくれた人

真顔になって、ピシッと背筋が伸びた人は次回私を誘うのを躊躇します。しばらく時間が経っても、こちらから声を掛けない限り、たいてい向こうからは声を掛けてきません。次回は私が払うと約束したのですから、向こうは誘えないですよね。
それでも数ヶ月後、誘ってきた場合には、私ははっきりと言います。
「前回の時の約束覚えてるよね?僕が払うことになるから、お店は僕が決めさせてもらうからいい?」
と言うと、だいたい遠慮してそれ以上話が進まないことが多いです。
そこで「いや、今回もうちが・・・」と相手が負担するようなこと言ったら、もう一度前回話した内容を伝えて、不機嫌そうに話をすると、たいてい食事会は断れます。

ここまでは、私にとって何のメリットもない接待です。
私は自分のお金で好きなものを食べたいと思っているし、一人で食べるのも好きです。
別にご機嫌伺いで接待なんてしてもらいたくないと思っています。

但し、唯一の例外があります。

人間的に魅力がある人とは食事をしたい

先程の話。接待が終わった後、
「今回はいいけど、次回はプライベートで私が払うから。」
と言ったときに、「次回、のりさんがお暇なときに声かけてください。本当にお呼ばれしますよ!」
というリアクションを返してきてくれた人は、それからつながっていくことが多いです。

実際に中国に駐在している、仕入先の方とは今でも友達として、一緒にショッピングをしたり、僕が中国に行ったときはごちそうになり、彼が日本に帰ってきたときは僕がごちそうしています。すごく気持ちがいい関係です。

なんの曇りもありません。

なぜそう言えるか、なぜそういう関係ができたのか。

彼には自分にはない魅力があったからです。
私の知らない世界を教えてくれる勉強になる存在だったからです。

結論

もうここまで来るとお分かりいただけたと思います。
接待を受けるか、受けないか。
先のことを考えるならば、受けないのがベストです。何も面倒くさくありません。
但し、その人が人間的に魅力があって、自分が勉強になる存在。
会社を離れてもお付き合いしたいという人であれば、自分が勉強料を払うつもりで会えばいいのです。
全く自分が魅力に感じない人と、食事をする意味は全くありません。
ただあなたを接待したという実績だけが相手に残ります。あなたにとってはメリットなしです。

今回はいつもより辛口の文章だったかもしれません。
重ねて言いますが、接待は基本的には断りましょう。
一回ぐらいいいか、という中途半端な気持ちが、沼にハマっていくきっかけになるのです。
沼にハマるとなかなか抜け出せません。
自分にしっかりと信念をもって、接するようにしてください。

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